だいあんの土地活用では、横浜の地主様に向けて
土地の活用に関する様々な知識をお伝えしていきます。
不動産、税金、相続、活用などなど、
土地オーナー様の役に立つ情報を発信していきますので、
是非ご覧いただければと思います!
今回は、土地活用のスキーム についてです!
土地を活用したいと思われた場合、
選択肢としては、①土地を貸す、②土地に建物を建てて貸す、
と大きく2パターンあります。
また②の土地に建物を建てて貸す場合、
オーナーと入居者で直接契約する方法と、
不動産会社などに一括で借り上げてもらう、
一般的にサブリースと呼ばれる方法があります。
今回はこれらの特徴やそれぞれのメリット・デメリットなどを
解説していきます。
今後土地の活用を検討されている方は是非参考にしてください!
土地を貸す場合
まず始めに、土地を貸す場合についてお伝えいたします。
建物を建てる場合と異なり初期費用がかからないため、
始めやすい活用方法と言えます。
借地方式
借地方式とは、地主が土地のみを貸し、
借主となる個人や事業者が借りた土地に建物を建てたり、
物置として使用したりするスキームです。
定期借地 、という言葉はご存知でしょうか?
定期借地権は、1992年8月1日に施行された新借地借家法で定められている権利です。
旧来の借地権(普通借地権)では、借地人の権利が過剰に保護され、
地主が借地人を立ち退かせようとすると、さまざまな制約がありました。
そのため、土地を貸す形での土地活用には抵抗を持つ地主様も多くいらっしゃいました。
しかしこの法律制定により、土地オーナーの貸した土地が必ず戻り、
期間満了時の立退料も必要なくなったことで、より安心して土地を貸せるようになりました。
定期借地権には一般定期、建物譲渡特約付、事業用と3つの種類がありますが、
一般定期借地権の場合には、
- 50年後には、必ず土地が戻ってくる
- 立退き料を支払ったり、建物を買い取ったりする必要がない
といった特徴があります。
借地という方法で土地活用をするメリットは、
地主側の金銭的負担がなく地代を受け取れるという点と、
税制上の優遇措置が受けられるという点です。
相続税に関しては、定期借地権を設定することで55~75%程度の
評価減となりますので、相続税を下げることができます。
デメリットとしては、
契約期間中は、土地を取り戻すことはできないことです。
土地を取り戻すことができないということは、より有利な土地活用法があっても
実行できないことを意味します。
土地に建物を建てて貸す場合
土地活用というと、アパートやマンションをイメージされる方が多いかもしれません。
そのような賃貸物件を建てて貸す活用方法の場合、
①オーナーと入居者が直接契約をする方法
②オーナーから不動産会社などが物件を借り上げ、それを各入居者に貸す方法(いわゆるサブリース方式)
と大きく2パターンがあります。
ここからはそれぞれの方法について詳しく解説していきます!
オーナーと入居者が直接賃貸借契約を結ぶ
所有地に建てた建物を人に貸す場合には、
賃貸借契約 を結びます。
たとえば、あなたが所有している土地に戸建賃貸を建築し、
入居者を募り、建物を貸します。
入居者・借主は、家賃や賃料を支払い、建物を利用します。
この場合、入居者とオーナーの間で、
家賃や入居期間など様々な条件を定めた
賃貸借契約書が交わされます。
オーナーであるあなたが賃貸人、
借り手となる入居者が賃借人と呼ばれます。
この場合、物件の共用部の清掃、入居者募集や家賃回収などを行う必要がありますが、
ご自身では難しい場合には不動産管理会社に委託することもできます。
管理委託をすると、大体賃料収入の5~10%を管理費として支払うことになります。
不動産管理会社がオーナーから一括借り上げして入居者に転貸する
これは一般的にサブリース方式 と呼ばれている方法です。
この場合、オーナーは不動産管理会社と賃貸借契約を結びます。
このとき、たとえば6戸のアパートを建てた場合であれば、
6戸全てをまとめて借り上げる契約になります。
そして不動産管理会社は、借り上げた物件を入居者に貸す、
「転貸借契約」を結びます。
転賃借とは、地主から建物や土地を借りた借主がそれを第三者に使用させることです。
転賃借契約をしても、地主と借者間の賃貸借契約は残ります。
また、転賃する際には所有者の承諾が必要であり、
これに反して転貸が行われた場合、所有者は所有者と借主間の契約を解除できる権利を持ちます。
アパートやマンションの場合、不動産管理会社がオーナーの代わりに
賃貸経営を行うといったイメージです。
オーナー側のメリットとしては、
- 空室があっても収入が保証される
- 入居者募集や家賃回収など日々の管理も任せられる
といった点があります。
一方でデメリットとしては、
- 満室時の収入が低く設定される
- 契約期間内での賃料の引き下げ
といった項目が契約内容に含まれることがあります。
たとえば、家賃7万円/戸、6戸のアパートを建てた場合、
満室時の家賃収入は42万円ですが、
借り上げ率80%で契約をすると満室時でもオーナーの収入は33.6万円になります。
ところで、マスターリースとサブリースについてはご存知でしょうか?
一括借り上げとサブリースは同じ言葉として使われることが多いのですが、
似て非なるものです。
一括借り上げは、不動産管理会社が地主から土地や建物を一括で借り上げる仕組のことであり、
マスターリースともいいます。
一方でサブリースとは、不動産管理会社が一括借り上げした建物を転貸し、
その借主となる入居者の間で交わす契約のことを指します。
つまり一括借り上げとサブリースでは、契約関係が異なっているのです。
一括借り上げ(マスターリース)は、「地主と不動産会社が結ぶ賃貸借契約」、
サブリースは、「不動産管理会社と入居者が結ぶ転貸借契約」です。
まとめ
土地活用のスキームについて、それぞれの特徴とメリット・デメリットを
お伝えさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
皆様が活用方法を検討していくうえで少しでも参考になりましたら幸いです。
次回以降もこういった基礎知識をお届けしてまいりますので、是非チェックしてみてください!